趣意書、研究活動方針
日本災害福祉研究会設立趣意書
2024年9月1日
近年、日本では少子高齢化の進行とともに要配慮者が増加している中で、大規模な災害が多発しており、将来には国難級の災害に見舞われる可能性も否定できません。
一方でこうした社会において、災害時の福祉に関する研究は十分に進んでおらず、要配慮者支援に関する実践や研究の蓄積も未だ乏しい状況です。
このため災害時の福祉において、様々な実践や調査研究を蓄積し、具体的な災害対応や政策制度を提案するとともに、要配慮者支援の質的向上や人財育成ならびに社会的連携の促進をはかることが求められています。
この社会における必要性に応え、災害時の高齢者、障がい者、そしてこどもたちをはじめとする社会的に弱い立場に置かれがちな人々の、生命と尊厳を守ることに貢献するため、日本災害福祉研究会を設立します。
本研究会は、関係機関や団体・個人と交流を図り、広く関心を持つ人々に呼びかけ、実践及び研究活動の成果を共有します。異常な自然現象や大規模事故が発生しても揺るがない強靱な社会の形成に寄与するため、多くの方々に入会と研究会活動への参加を呼びかけます。
日本災害福祉研究会
発起人代表 鍵屋一、都築光一
当面の研究活動方針
2024年9月1日
本研究会は、災害福祉に関する実践と知見を融合させ、災害時にも生命、尊厳が守られる社会を目指します。福祉に携わる実務者、市民、研究者が協働し、被災者の生活の質を向上させ、災害時の福祉支援を体系化し、国際的に情報発信します。
- 調査研究、報告の機会、人財の育成を図る
災害福祉に関する調査研究の奨励、研究実践報告の機会の確保および人財の育成等を図ります。 - 現場の声を反映し、改善を続ける
自由に発表できる場や被災地での活動を通じて、現場の声を研究会活動に取り入れ、被災者の生命、尊厳、くらしを守るための災害福祉支援を改善します。 - 意見交換と実務者支援の強化
研究会を当事者を含む意見交換と実務者の支援の場とし、参加者が深い議論と知見を共有できる環境を整えます。 - 体系的な知見の蓄積と発信
災害福祉に関する研究を集め、体系的な知見を蓄積し、国内外に発信します。
これらのミッションと目標を通じて、当研究会は災害福祉に関する課題解決に努め、社会に貢献します。