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災害福祉研究 ―防災・復興の福祉とレジリエンス―

- 著者
- 都築 光一
- 定価
- 4,500円(税抜き)
- 体裁
- 単行本 352ページ
- 出版社
- 建帛社
- 発売日
- 2025年7月
本書は、これまであまり顧みられることがなかった災害時における被災者に対する福祉的支援を中心とした支援活動を、社会の仕組みとして確立すべき点についてまとめたものである。災害時の福祉的支援を実現するための社会の仕組みを構築するためには、レジリエンスを高めそれによる新たな日常(New Normal)の実現を目指す必要があること、社会福祉等の立場から論じている。災害の被災者は、誰もが望まずに被災者となり、責めを負うことがないにも拘わらず危機的状況を迎える。ここからの脱却のために、激しいストレスと命や財産を失った悲しみと闘いながら多額の費用を必要とし、おびただしい時間と労力を費やさなければならず、かつ長期間に亘って精神的・肉体的疲労と生活再建に向けた責任を背負っていかなければならないのである。日本においては 230 年以上も前に社会の仕組みで対処できたにもかかわらず、なぜ今日において災害時の生活再建が個人の責任とされなければならないのか、今後に向けて大いに議論すべきであろう。
本書は、三部構成でまとめている。第一部は理論編で、災害と福祉について議論するに当たって鍵概念となるレジリエンスについて、様々な用語・定義および先行研究などを整理した。第二部は実践編で、具体的な災害時の支援活動を取り上げ、専門職の必要性や理論編で述べたレジリエンスに通じる実践のあり方に触れているほか、現行の法制度についても解説した。第三部は人材養成と今後の課題について述べている。人材養成に関しては、養成すべき人材の代表例として災害派遣福祉チームの養成研修を取り上げ、基礎研修とスキルアップ研修の二段階のものを例示した。全体として社会福祉分野以外の方でも理解していただけるよう、事例や新聞記事などを織り込んだ。
目次
第Ⅰ部理論編
- 第1章 災害福祉とは何か
- 第2章 災害福祉のレジリエンス
- 第3章 災害福祉の取り組み
- 終章 求められる社会のあり方
第Ⅱ部 実践編
- 第1章 災害福祉の必要性
- 第2章 福祉支援対象者に対する支援のあり方
- 第3章 災害対応の実際―子どもに対する対応を例に―
- 第4章 災害時福祉支援の実践
- 第5章 災害対応の仕組み
- 補章 災害福祉のレジリエンスに向けて
第Ⅲ部災害福祉支援の人材養成・今後に向けた課題
- 第1章 災害時のソーシャルワーク
- 第2章 養成研修における基礎的要件
- 第3章 研修におけるシミュレーション訓練(基礎編)
- 第4章 チームリーダーの養成
- 補章 復興への貢献



