日本災害福祉研究会の第一回研究大会の開催について
日本災害福祉研究会の第一回研究大会の開催について
【大会報告 基調報告】秋田県災害福祉支援センターはこうして作られた~災害福祉支援センターのつくり方~
佐藤 徹氏
(秋田県社会福祉協議会 施設振興・人材・研修部部長(兼)災害福祉支援担当)
1. なぜ秋田県社協が災害福祉支援センターを作ろうとしたのか?
令和5年7月14日に秋田県を襲った大雨は特に大きな被害をもたらし、全国から災害ボランティアやNPOが駆けつけて支援に当たってくれた。
秋田県社協で行っていた災害関係事業としては、災害ボランティアセンター関連事業と災害福祉広域支援ネットワーク協議会事業(DWAT関連)で、いずれも秋田県補助事業であったが、人件費が予算に含まれていなかったことなどが背景にある中で、近年の激甚化する自然災害の発生時に福祉支援の充実を一層図るため、常務理事が常設の災害福祉支援センターを創ろうと発案するとともに、災害分野の人件費獲得により県社協に専従職員を通年配置し運営することとした。
2. 秋田県災害福祉支援センターの構築手順について
①令和5年度に実施したこと
秋田県災害福祉支援センター(仮称)検討委員会設置のため、秋田県災害福祉広域支援ネットワーク協議会予算の増額要求を行い、検討委員会5回分の委員謝金、旅費等が秋田県令和6年度当初予算に計上された。
②令和6年度に実施したこと
5月に群馬県災害福祉支援センターを事務局で視察させて頂くとともに、秋田県災害福祉支援センター(仮称)検討委員会を設置し、委員を選定した後、7月から9月までの間に委員会を4回開催した。
委員会は秋田県災害福祉広域支援ネットワーク協議会のワーキング会議として設置、委員長は県地域・家庭福祉課長、副委員長は、都築光一東北福祉大学教授(所属は当時)にお願いした。この他の委員は、県総合防災課長、全社協より高橋良太地域福祉部長、水害被害の大きかった、秋田市、五城目町両社協、及川真一秋田赤十字短期大学講師、県経営協と県老施協から各々1名の併せて9名とした。
この4回の検討を経て、検討委員会報告書を作成し10月に取りまとめ、同時に報告書に基づいた事業予算要求見積書を作成して、県への提出、その後県庁内の調整等を経て県議会で可決され、令和7年度当初予算として、次のような予算が成立した。
| 総事業予算 22,401 | 備考 | |
|---|---|---|
| 災害発生危機管理予算 | 5,098 | 初動対応用予算(従前は予備費対応) |
| 県直営事業予算 | 59 | ↓人件費は1.5人分を計上 |
| 県社協運営分予算 | 17,244 | うち人件費 8,120、うち事業費9,124 |
③令和7年度に実施したこと
センター職員として、専従職員3名を配置、兼務職員は管理職を入れて5人。5月22日に県知事と県社協会長が同席して秋田県災害福祉支援センターが正式に発足した。7月には新規事業であるBCP研修を定員60名で募集したところ120名の申し込みがあり、定員の2倍で開催するなど活動を開始している。
3. 災害福祉支援センター作り方のポイントについて
地域や県社協の強みを生かして委員選考を行い、検討を行うことが重要。また、報告書は事務局直営で取りまとめ、予算要求も並行して作成していくスピード感も大切。
災害時に被災者支援を行う多様なノウハウを持ったコーディネーターが必要なように、災害福祉支援センターづくりにも、地域の特性や団体の強みを活かして、どのような災害福祉支援センターが、当地域に求められるのかを整理、分析して、予算要求に結びつける技能者(予算編成コーディネーター)が必要である。
検討委員会報告書【目次】

第1章 検討委員会の概要
目的
委員会の構成
事業の実施経緯
第2章 災害福祉支援センターについて
Ⅰ 災害福祉支援センターとは
Ⅱ 災害派遣福祉チーム(DWAT)について
Ⅲ 災害時施設間応援コーディネート事業構築について
Ⅳ 災害ボランティアセンターについて
Ⅴ 災害ケースマネジメントについて
Ⅵ BCPについて
Ⅶ 他県の災害福祉支援センターについて
Ⅷ 秋田県災害福祉支援センター(仮称)の保有する機能について
第3章 災害福祉支援センターの検討結果について
Ⅰ 災害福祉支援センター設置の要否について
Ⅱ 災害派遣福祉支援センターの機能について
Ⅲ 実施する個別事業について



